初めてのラップ

ラップを初めてみたい、または上手くなりたいけど、どうすればいいのかを、簡潔にまとめました。
日本語のラップはダサいのか?
まずは、「世界30カ国語のラップを比較した動画」を聞いてみてください。なぜかというと、日本語以外のラップを聞いてみると、たぶん、外国の人が日本語のラップを聞いたら、日本語の意味はよくわからないだろうから、リリック(歌詞)も重要だけど音としてどうかな、といった感覚が必要だってことがわかります。
画像をクリックして聞いてみよう。
フリースタイルラップ
あらかじめ用意した歌詞(リリック)ではなく、即興でラップをすること。
サイファー
即興のフリースタイルラップを数人で回していくタイプのラップ。
最低限知っておかないとダメなラップの用語集
リリック(lyric) – いわゆる歌詞。
ライム(rhyme) – 韻を踏む行為。
フロウ(flow) – ラップの節回し、歌い方。
ディスる(dis る) – dis =disrespect する。けなす、見下す。
ビート(beat) – 曲。リズムをとる曲。
もっと詳しく知りたい人はこちら⇒ ヒップホップ用語集
ラップのコツと練習法
その1 ボキャブラリーがものを言う
その2 奇跡はない。練習あるのみ。
その3 奇跡はない。経験積むのみ
その1 ボキャブラリーがものを言う
まずは、ライムの練習
ライムはこの母音を合わせる事で歌詞を作る行為の事を言います。
例
警告と性欲でライムするなら……
け~ぇ~い~こ~ぉ~く~ぅ
となり母音が『えいおう』になります
性欲も
せ~ぇ~い~よ~ぉ~く~ぅ
となり、
母音が同じ『えいおう』になるのでライムしている事になる訳です。
後は歌詞全体にライムしている単語をつなげればラップの原型になります。
なので、まずは「ノートを作る」ことから始めます。
ノートの中身は母音ごとにページを作って、言葉を増やしていく方法がオススメです。
例えば、「おぅ」なら、 「最高」「来光」「有効」「相棒」などと、どんどん書いていきます。
韻を踏むレベルをあげる
上の、「最高」「来光」「有効」「相棒」などは2文字ですが、これを、3文字、4文字、5文字…と増やしていきます。
例えば、「成り立つ言葉」「波立つその場」「がなり合う大人」などですね。
韻をふむ「ことば」がとっさに出てこないといけないので、なんといってもこの「ボキャブラリー」がどのくらい頭にあるかがキモです。
言葉をイジって韻を踏む
言葉をイジって強引に韻を踏むテクニックがあります。
例えば「最後」という言葉。
これの「ご」の音を伸ばして「saigou」と発音すれば、先ほどの母音がouのチームに入れることができます。
最後~ = 西郷、迷子~ = 毎号 などです。
このページはこちらのブログを参照しています⇒
フリースタイルラップのコツと練習方法
<参考>
フリースタイルラップの練習になる韻踏みゲーム3選
実際にリリック(ラップの歌詞)を書く
ノートが一冊埋まったら、実際に歌詞をかいてみることです。
①歌のテーマを決める
(題名ではなく、どんな事に対して歌を作るかについてのテーマ)
②ライムを書く
③ライムが出来ているか確かめる
④歌、全体が伝えたい事が分かるように出来ているか確かめる
例
テーマ、さっきのライム性欲と警告を使って殺気あるラップを作る
性欲だらけのだらしねぇ大日本性欲帝国に警告
HEY YO!成功つかんだそこの社長、
浮かんだ性欲、
即実行する帰りの電車ここらで秒写、
一方泣くのは弱者の女、
それから得する強者の男、
これが地下でのいつもの現状現象、
まさにこの世の悪夢、
泣くよウグイス大東京
『ライム出来ているからラップなんだ』ではなく伝えたい事が分かり、ライムがきちんと出来ていて、そしてライムのつながりが上手い、格好良いを目指します。
ギターやピアノもデタラメな音符をつなげてもメロディーにならないのと一緒で、韻を踏んでいるだけで、意味が分からないリリックだと、「お経」になってしまいます。
この記事はこちらのブログを参照しています⇒リリック練習帳
その2 奇跡はない。練習あるのみ。
まずインストゥルメンタルの曲を聞いてみる
インストゥルメンタルとは、歌が入っていない曲部分のみの音楽です。
ビートを聞きながら練習してみよう。
youtube で FREESTYLE BEATS で検索すると、ビートに合う曲が見つかると思います。
少しずつ韻を踏めるようになるまで、毎日30分は練習して、大体1週間〜2週間かかると思ってください。もちろん、個人差はありますが。
カッコいい!と思うMCを探して研究する
「すげーカッコいい!!この人みたいなバトル、ライミングしてみたい!!」
という人が必ずいるかと思います。
そしてまずは、その人のバトル動画を貪りまくり、ライムの運び方、韻の踏み方とかを徹底的に真似します。
すると、その人に似てきます。
似てきたら後はそのスタイルに自分で味付けをします。
味付けはまた違う人の動画を見てカッコいいとこだけつまみ食いしたり、
はたまたやってて自分でカッコいい、オリジナルだ!
という部分をメモしたり、様々です。
バトルを意識した練習をしてみる。
ディスるとは、ほんの一例ですが
「おめーのライムより俺の方がやべーから」
「だせーライムしかできねー、なら帰れ」
とにかく言葉で喧嘩する、というイメージです。
どこまでディスったらいいのか、という点についてですが、
ここに関してはバトル動画をみまくって自分なりにボーダーラインを設定します。
むやみやたらにただディスるのではなく、情熱と自分の言いたい事等をしっかりライムにのせたほうがいいです。
ただのディスは非常にカッコ悪いので、しっかり自分をレペゼンする(「レペゼン」とは、ヒップホップ用語で「◯◯を代表する」という意味)のが大事です。
ひたすらイメージトレーニングを積みます。ここまでくるのに大体1ヶ月半〜2ヶ月はかかると思ってください。
この文章は、こちらのブログを参照しています⇒即興ラップ出来るまでの一か月間
その3 奇跡はない。経験積むのみ
何でもそうですが、場数を踏んでいる人には、到底勝てません。逆に言えば、場数を踏んだもの勝ちということです。バトルも含め、トライ可能なフリースタイルラップに、どんどん参加するのみです。
後は、バトルだったら勝とうと思って挑むのではなくて、自分の実力をどれだけ発揮できるかという気持ちで臨みます。
もし、負けたとしても、勝ち負けじゃなくて、お互いがそれぞれ実力を発揮しあった結果だと思えばいいだけです。ボロクソに負けても、それが自分の実力です。自分の実力が上っていって、ラップがカッコよくできるようになっていくことを楽しむことです。人と比べることほど、無駄なことはないと知ることです。
最後に、こちらのページも参考に
MCバトルで勝つためのコツと練習方法
ラップの歌詞の作り方!韻を踏む歌詞を書くコツ
韻を踏むコツ~韻を踏む言葉を探す5つの方法
フリースタイルラップのコツと練習方法